東京その2 代官山

引き続き代官山に足を運んだ。お目当ては代官山T-SITE。今や全国1412店舗、レンタルだけで1757億円、また3859万人つまり日本人3人に1人が持つといわれているTカード。CCCという会社 カルチャーコンビニエンスクラブ、そうあの ネットで借りて自宅に届きポストへ返却♪ あのメロディーが耳から離れない。このカードは入会する際に年齢や性別を登録する。レンタルビジネスだからこそ容易に入手できる情報。購買履歴が蓄積されるこのカード。加盟する企業にとってはのどから手が出るほどの重要なデーターの宝庫。その情報を活用して販売戦略を練ることが出来る。そこで自社カードをやめてTカード加盟店になる企業が増えている。 

Tカードをもつお客は買い物をしてポイントをためてそれで買い物が出来、CCCはシステム使用料が加盟企業から入る。3者にメリットがあるTカード。 

お客にとって価値あるもの。この組み立てが顧客中心主義を貫くCCC社長、増田宗明氏が提案するもの。もともと企画屋である彼があえて人が来ない、いないと言っている代官山にT-SITEを出店させたのは、団塊の世代ベビーブーマーが圧倒的に多いい今日、個人資産1400兆円のうち65歳以上が持っているのが1000兆円。お金も持っている時間もある。そういう人たちに対するサービスがない。 

ツタヤは人口に対して30パーセント以上の人がT会員。20代64%、50代20%、60代10%、70台5%と使っている。「時間とお金がある人がぜんぜん使ってないのはすごいロス。逆に若い人たちは減っていくのでそういう意味でも企画屋としてT-SITEを作りたかった。」

風潮としては今やインターネット経由で何でも手に入る時代にあえて代官山にわざわざ買いに行かなければならないT-SITEを作ったのは、「高度成長のときは物がないから物を売っていた、だから売り場という。だけど物が余ってきたらお客は物を選ぶ場が欲しい。その選ぶ場としての本屋やレコード屋さん。それもただの○○屋じゃなく、いいレコード屋さんいい本屋さんを企画屋としてやってみよう。ここへ来たらすごく楽しい。代官山は誰もいないから、あそこへいきたいと思う場所じゃないと人は来ない。だからこそ企画屋として出店した」 

代官山地域は明治期に台地上に点在していた武家屋敷地が高級官僚等の邸宅地になりこれらの邸宅地が時代とともに学校、大使館や公団、社宅、住宅団地やマンションに転用されてきた地域でもある。T-SITEは水戸の徳川邸屋敷跡地にあり向かい側にはデンマーク大使館とエジプト大使館があった。

 

 

                    

                      閑静な町並み。この一等地にT-SITEがある。

 

                    

                               デンマーク大使館

 

                    

                                 エジプト大使館

                     スフィンクスが門の前に鎮座していてエジプトーって感じ

               田舎じゃ大使館自体見る環境にないんで、おーと1人で関心してました。

 

                    

 

1階は 午前7時からオープン。入るとすぐに各売り場ごとに専門知識を携えたスタッフが対応してくれます。それに商品の検索はフロアーに備え付きのipadですぐさま見ることができ、今在庫があるなしもその場で確認できます。商品自体も見たことのない書籍であったり、300万円の万年筆があったり、日本では買うことの出来なかった映画のDVDがその場で複写して買うことが出来たり。

 

 

                    

 

 

 

                    

 

 あちこちで珍しいものがあったら写真を撮ってみたりするのですが、店内に入るとそんな雰囲気じゃなかったです。時間が止まったような空気の中でゆったりと商品を見てまわりました。ここに来なければ出逢えない商品であったり、ここに来なければ味わえない雰囲気。確かに実感しました。

企画屋として私財を投じて造った男のロマンみたいな想いがここに来て、よりいっそう感じることができました。 

「企画しているときはストレスの塊なんだけど、それが完成してそれにふれて人が喜んでくれる。人を幸せに出来るんだ」という実体験が脈々とツタヤブランドを通じて伝わってくるようです。

昭和の町も、この町に来なければ得られない商品。この町に来なければ味わえない幸せ感。顧客中心主義もさることながら、それにもまして、その店で働く従業員さんが幸せで笑顔でいられる店。もう一度原点に帰ってこの昭和の町で、元気な笑顔の店作りにがんばります。

時々こうして外の世界に触れる機会を与えてくれる家族、従業員の皆さんに感謝です。忙しいのになに一つ文句も言わず気持ちよく送り出してくれることってほんとに感謝ですね。